賃貸管理会社は変更できます|岩国・下松での手順と、入居者への通知のしかた

「今の管理会社に不満はあるけれど、変えるとなると入居者さんに迷惑がかかりそうで、言い出せない」

賃貸管理のご相談で、いちばん多くうかがう言葉です。

先にお答えします。新しい管理会社にお渡しいただく書類は、原則として賃貸借契約書だけです。
そして切り替えにかかる期間は、約3ヶ月をみていただければ十分です。

入居者様については、賃貸借契約そのものを結び直していただく必要はありません。貸主はオーナー様のままだからです。変わるのは、家賃の振込先と、困ったときの連絡先。入居者様にお願いすることは、この2点の変更を覚えていただくことだけです。

とはいえ、この「通知」がいちばんの山場です。ここでつまずくと、家賃の入金が止まったり、二重に請求が届いたりします。

私は不動産の仕事を22年続けてきました。ハピア不動産では、岩国・下松で125戸の賃貸住宅をお預かりしています(2025年末時点)。
この記事では、管理会社を変えるかどうかを決める前に見ていただきたいこと、実際の手順、そして新しい管理会社の見極め方までをまとめます。

目次

結論:お渡しいただく書類は賃貸借契約書、期間は約3ヶ月

項目内容
新しい管理会社にお渡しいただく書類賃貸借契約書(入居者様との契約書。全戸分)
切り替えにかかる期間約3ヶ月
いちばんの山場入居者様への通知(家賃の振込先と連絡先の変更)
入居者様の同意不要(賃貸借契約の当事者はオーナー様と入居者様。管理会社は、オーナー様から管理業務の委託を受けている立場です)
賃貸借契約の結び直し原則不要(連絡先・家賃の支払先の変更は書面でお知らせします)
今の管理会社への連絡オーナー様からのご連絡が必要(契約書の解約条項に沿って手続きします)

なお、上の「お渡しいただく書類」とは別に、ご自身で確認していただきたい書類が1つあります。
今の管理会社と結んでいる管理委託契約書です。ここに、解約の条件が書かれています。

「3ヶ月」と聞くと長く感じるかもしれません。ただ、オーナー様が動く場面は、実際にはそう多くありません。手続きの大半は、新旧の管理会社の間で進みます。

そして、変更を決める前に確認していただきたいことが2つあります。この2つを飛ばすと、手続きが進まないことがあります。

変更を決める前に、契約書のどこを見るか

まず「管理委託」か「サブリース(一括借り上げ)」かを確かめてください

同じ「管理をお願いしている」でも、契約の種類によって、変更の難易度がまったく違います。

管理委託(管理受託契約)サブリース(一括借り上げ)
契約の中身オーナー様が管理業務を委託する契約管理会社がオーナー様から建物を借り上げ、入居者へ転貸する契約
家賃を受け取る相手入居者様 → 管理会社 → オーナー様転借人(入居者)→ 管理会社/管理会社 → オーナー様へ賃料を支払う
入居者様の契約相手オーナー様管理会社(オーナー様ではありません)
変更のしやすさ契約書の解約条項に沿って手続きできる借地借家法が適用され、オーナー様からの解約には「正当事由」が必要

サブリースの解約に手間がかかるのは、この契約が法律上、オーナー様が管理会社に建物を貸している状態だからです。貸主から契約を終わらせるには正当事由が必要という、借地借家法のルールがそのまま当てはまります。

サブリースそのものが悪いわけではありません。空室の有無にかかわらず一定の賃料が入るという利点があり、その代わりに解約の自由度が下がる——どちらが良いかではなく、性質が違うということです。

国土交通省も、サブリース事業者に対して次のように注意を促しています。

将来の家賃減額リスクがあること、契約期間中であってもサブリース業者から契約解除の可能性があることや借地借家法の規定によりオーナーからの解約には正当事由が必要であること、オーナーの維持保全、原状回復、大規模修繕等の費用負担があること等について、あえて伝えず、サブリース事業のメリットのみ伝えるような勧誘行為
(国土交通省「賃貸住宅管理業法ポータルサイト|適正化のための措置」より)

ご自身の契約がどちらかは、契約書の表題で見分けられることが多いです。「賃貸住宅管理委託契約書」「管理業務委託契約書」なら管理委託、「マスターリース契約書」「一括借り上げ契約書」「サブリース契約書」ならサブリースです。
表題で判断がつかない場合は、「管理会社が入居者様と直接、賃貸借契約を結んでいるか」を見てください。結んでいればサブリースです。

サブリースだった場合も、あきらめる必要はありません

契約期間の満了に合わせる、更新のタイミングで条件を見直す、といった進め方があります。まずは契約書をお持ちください。

なお、ハピア不動産にも借り上げのプランがあります。サブリースをやめて管理委託に切り替えるという選択も、借り上げのまま条件を見直すという選択も、どちらもご相談いただけます。

次に、解約の条件が書かれた箇所を読んでください

管理委託の場合、いつまでに何を伝えれば解約できるかは、契約書に書いてあります。

賃貸住宅管理業法では、管理受託契約を結んだときに、登録を受けた管理会社(法律上の「賃貸住宅管理業者」)は次の事項を記載した書面をオーナー様へ交付しなければならないと定められています(同法第14条第1項)。

記載事項
管理業務の対象となる賃貸住宅
管理業務の実施方法
契約期間に関する事項
報酬に関する事項
契約の更新又は解除に関する定めがあるときは、その内容
その他国土交通省令で定める事項

つまり、解約の定めがあるなら、それは書面で渡されているはずのものです。契約書か、契約時に受け取った書面のどこかにあります。見つからない場合は、今の管理会社に「契約書の写しをいただきたい」とお伝えいただければ済みます。

2つの但し書きがあります

1. 条文は「契約の更新又は解除に関する定めがあるときは、その内容」です。定めがなければ記載されません。その場合は、契約書全体を見て判断することになります

2. この第14条は、法律の施行前に結ばれた管理受託契約には適用されません(同法附則第3条)。賃貸住宅管理業に関する規定の施行日は令和3年6月15日です(サブリースに関する規定は令和2年12月15日)。それより前から続いている契約の場合、書面が交付されていなくても法律違反ではありません

確認していただきたいのは、次の3点です。

  • 解約の予告はいつまでに必要か(○ヶ月前までに書面で通知、といった定め)
  • 違約金の定めがあるか(あれば金額と、発生する条件)
  • 契約期間はいつまでか(更新日が近ければ、そこに合わせる方が手続きが軽く済みます)

なお、この記事で「予告は何ヶ月前が一般的」とは書きません。契約書ごとに違い、一般論で判断すると外れるからです。契約書をお持ちいただければ、この3点は私が一緒に確認します。

変えるべきか、伝えれば直るのか

契約書を確認したら、次は「本当に変えるべきか」です。私は、変更をおすすめしないこともあります。

管理会社を変えても解決しないことがあるからです。判断の目安を挙げます。

変更を検討した方がよいと考えるケース

  • 報告が来ない。登録を受けた管理会社には、管理業務の状況について、管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごとに、および契約期間の満了後遅滞なく、管理業務報告書を交付して説明する義務があります(賃貸住宅管理業法第20条・同法施行規則第40条第1項)。報告書の記載事項は「報告の対象となる期間」「管理業務の実施状況」「入居者からの苦情の発生状況及び対応状況」の3つです。何年も何も届いていないなら、まずは報告書をご請求ください(この義務が誰に課されるかについては、後述の「見極め方」で説明します)
  • 空室が長期間そのままで、募集方法の提案がない。「反響がない」という報告だけが続き、条件の見直しも、写真の入れ替えも、広告の出し方の変更も提案されない状態です
  • 入居者様からのクレームが、オーナー様に直接届く。本来は管理会社が窓口です
  • 修繕の見積もりが一方的。相見積もりの説明がなく、金額の根拠が示されない

変更の前に、まず伝えた方がよいケース

  • 一度も不満を伝えていない。担当者が代わっただけで解決することは実際にあります
  • 管理の内容が契約どおりで、期待とずれているだけ。たとえば定期巡回は、契約に含まれていなければ実施されません。「やってくれない」ではなく「契約に入っていない」ことがあります
  • 空室が埋まらない理由が、募集ではなく建物側にある。設備が古い、募集条件が相場と合っていない、という場合は、管理会社を変えても同じ結果になります

「変えるかどうか」より先に、「今、何が起きているか」を正確につかむことの方が大事です。その材料は、直近の管理業務報告書と、募集図面(マイソク)を見れば、ほとんど揃います。

岩国・下松で、管理会社を変えると何が変わるのか

岩国市と下松市の空室の実情

まず、地元の数字をご覧ください。総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(令和5年10月1日現在)の、山口県内の市別の結果です。

総住宅数空き家総数空き家率うち賃貸・売却用および二次的住宅
岩国市69,830戸13,750戸19.7%約4,970戸
下松市28,920戸4,090戸14.1%約2,150戸
山口県726,400戸140,700戸19.4%
全国65,046,700戸9,001,600戸13.8%

※ 「うち賃貸・売却用および二次的住宅」は、空き家総数から「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」を差し引いて算出したものです(岩国市:13,750−8,780/下松市:4,090−1,940)。

※ 「賃貸・売却用および二次的住宅」の「二次的住宅」とは、別荘や、たまに寝泊まりするために使う住宅を指します(総務省統計局「用語の解説」)。この統計から賃貸用の空き家だけを取り出すことはできませんので、以下は3つを合わせた数としてお読みください。

この表から、2つのことが読み取れます。

下松市は、空き家率そのものは低い市です。14.1%は全国平均(13.8%)とほぼ同じ水準で、山口県内13市のうち光市(13.1%)に次いで2番目に低い数字です。
ただし、空き家4,090戸のうち半数以上の約2,150戸が「賃貸・売却用および二次的住宅」にあたります。放置された空き家より、動いている(あるいは動かそうとしている)空き家の方が多い、ということです。

岩国市は、空き家率19.7%と山口県平均並みです。賃貸・売却用および二次的住宅は約4,970戸。総住宅数が下松市の2.4倍ある分、母数も大きくなります。

どちらの市でも、「募集を出せば埋まる」という状況ではありません。同じ部屋でも、どこに、どう出すかで結果が変わります。

変わるのは「募集の出口」です

管理会社を変えるとき、実際にいちばん変わるのは、お部屋を探している方の目に、どこで触れるかです。

ハピア不動産では、岩国・下松それぞれに自社の物件検索サイトを運営しています(記事末尾に各サイトへのリンクがあります)。各ポータルサイトへの掲載に加えて、YouTubeでのルームツアー動画も撮影しています。静止画では伝わらない部屋の広さや動線を、動画で見ていただくためです。

そして空室が出たときは、90日で埋めることを目標に動いています。やることは、大きく3つです。

STEP
募集条件の見直し

賃料・初期費用・入居条件を、周辺の相場と照らして見直します。

STEP
設備の追加やリフォーム

インターネット設備の導入などです。費用は物件により幅があり、50万円ほどで収まることも、400万円かかることもあります。

STEP
ネット広告

実感として、これがいちばん効果があります。

実際にあった、2つの例

管理をお引き受けした物件で、実際にあった話です。

他社で半年間、決まらなかった物件でした。ハピア不動産への管理変更後、動画による魅力の発信と、募集ターゲットの再設定を行ったところ、10日で申し込みをいただきました。

やったことは、大がかりなリフォームではありません。「誰に向けて、どう見せるか」を変えただけです。この話は当社サイトの賃貸管理のページでもご紹介しています。

もう1件、岩国市の鉄骨造3階建てのアパートです。

室内の状態は良かったのですが、全室が空いている状況でお預かりしました。

まず、周辺の賃料の状況を調べ、賃料を相場に合わせました。そのうえで、ペットの飼育ができるようにしました。結果、全室が埋まりました。

こちらも、建物に手を入れたわけではありません。募集条件を、その部屋を探している人に合わせただけです。空室が続いているとき、原因が建物ではなく条件にあることは、実際によくあります。

現在、ハピア不動産がお預かりしている管理戸数は125戸、入居率は89.2%です(いずれも2025年末時点。入居率は管理125戸に対する割合です)。

変更の手順とスケジュール|約3ヶ月の流れ

ここからは、実際の進め方です。オーナー様が動く場面には「★」を付けます。

STEP
1ヶ月目

★ 現在の契約書を確認(解約予告・違約金・契約期間)
★ 新しい管理会社と面談/管理の内容と報酬の説明を受ける
★ 今の管理会社へ解約の通知(契約書の定めに沿って)

STEP
2ヶ月目

新しい管理会社と管理受託契約を締結
入居者様への通知文を作成(新旧の会社とオーナー様で内容をすり合わせ)
★ 入居者様へ通知(家賃の振込先・連絡先の変更)

STEP
3ヶ月目

家賃の入金方法の切り替え(口座振替の再手続きなど)
敷金・鍵・書類・入居者情報の引き継ぎ
最終月の家賃精算(旧管理会社との受け渡し)
→ 新しい管理会社での管理開始

ステップ1|契約書を確認する(★)

前述の3点(解約予告・違約金・契約期間)を確認します。この段階では、今の管理会社に何も伝える必要はありません。

解約の通知は、オーナー様が「変える」と決めてから、オーナー様ご自身のご意思で出すものです。ご相談の段階で、こちらから今の管理会社へ連絡することはありません。

ステップ2|新しい管理会社の説明を受ける(★)

管理受託契約を結ぶ前に、登録を受けた管理会社は書面を交付して説明する義務を負っています(賃貸住宅管理業法第13条第1項)。説明すべき事項は同法施行規則第31条で11項目が定められており、主なものは次のとおりです。

  • 管理業務の内容および実施方法
  • 報酬の額、その支払いの時期と方法
  • 報酬に含まれていない、通常必要となる費用
  • 管理業務の一部の再委託に関する事項
  • 責任および免責に関する事項
  • 賃貸住宅の入居者に対する、管理業務の内容・実施方法の周知に関する事項
  • 管理受託契約の更新および解除に関する事項

太字にした4つは、後で「聞いていない」となりやすい部分です。説明を受けるときに、必ずここを確かめてください。

ステップ3|今の管理会社へ解約を通知する(★)

契約書の定めに沿って、書面で通知します。多くの場合、書面での通知が条件になっています。

このとき、「いつまで旧管理会社が管理するか」を明確にしてください。ここが曖昧だと、入居者様への通知の日付が決まりません。

ステップ4|入居者様へ通知する(★・最大の山場)

ここが、いちばんつまずきやすいところです。

入居者様にとって、変わるのは次の2点だけです。

  • 家賃の振込先(または口座振替の引き落とし元)
  • 設備の故障や困りごとの連絡先

通知の際に決めておくことは、次の3つです。

決めることなぜ必要か
誰の名義で出すかオーナー様名義か、新旧の管理会社の連名か。連名の方が入居者様は安心されます
いつから新しい振込先か「○月分の家賃から」と月を明記します。日付ではなく何月分かで書くのが確実です
口座振替はどうなるか引き落としを利用中の場合、新しい会社での手続きが別途必要になります。切り替わるまでの間を振込にするのか、旧会社の引き落としを継続するのかを、先に決めます

通知で最も避けたいのは、入居者様が「詐欺ではないか」と不安になることです。振込先の変更を装った詐欺は実際にありますので、旧管理会社からも同内容の案内を出してもらうか、連名の書面にするのが安全です。

ステップ5|引き継ぐものを確認する

新旧の管理会社の間で引き継ぐものを、一覧で照合します。

引き継ぐもの確認するポイント
敷金旧管理会社が預かっている場合、入居者ごとの金額を照合します。ここが合っていないと、退去時の精算でトラブルになります
賃貸借契約書(全戸分)特約の内容まで引き継ぎます
入居者名簿・緊急連絡先保証人・緊急連絡先の情報を含みます
家賃の入金状況・滞納の有無未収がある場合は、どちらが回収するかを決めます
家賃保証会社の契約書保証会社が変わる場合は手続きが必要です
鍵(マスターキー・空室の鍵)本数を数えて受け渡します
建物の図面・設備の保証書・点検記録消防設備・浄化槽などの点検記録を含みます
修繕の履歴過去に何を直したかが分かると、次の判断が早くなります

なお、登録を受けた管理会社が受け取る家賃・敷金・共益費などの金銭は、自己の財産や他のオーナー様の金銭と分けて管理することが法律で義務づけられています(賃貸住宅管理業法第16条)。ただしこの義務の対象は、建物の維持保全と併せて行う金銭の管理に限られます(同法第2条第2項第2号)。集金だけを請け負っている場合は対象外です。だからこそ、引き継ぎのときに一覧で照合しておくことをおすすめします。

ステップ6|最終月の精算

旧管理会社が最後に集金した家賃の送金、預り金の返還、当月分の管理料の精算を行います。ここまで終われば、切り替えは完了です。

費用と手数料は、どこを比べるか

管理を委託すると、毎月の管理手数料がかかります。ハピア不動産の管理手数料は5%です。

ただし、比べるべきは率ではなく「その率に何が含まれているか」です。同じ5%でも、含まれる業務は会社によって違います。

ハピア不動産の管理手数料(5%)に含まれるもの別料金になるもの
家賃の集金定期巡回(定期管理プランに基づく共用部の巡回点検・報告。有償です)
オーナー様への送金リフォーム・原状回復などの工事費
入居者様からのクレーム対応

定期巡回が有償であることは、先に申し上げておきます。「管理料に入っていると思っていた」というすれ違いを避けるためです。

家賃の送金は、管理委託契約に基づき、原則として毎月の指定日に、送金明細書とともにオーナー様の口座へお振り込みします。また、家賃保証会社は全面的に導入しています。入居者様に保証会社への加入を必須としているため、万一の滞納時も保証会社から立て替え払いが行われます。

修繕については、緊急の漏水などを除き、オーナー様のご承諾なしに高額な修繕工事を進めることはありません。必ず事前にご相談とお見積もりをお出しします。

新しい管理会社を見極める5つのチェック

管理会社選びで見るべきところは、法律に照らすとはっきりします。賃貸住宅管理業法(賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律・令和2年法律第60号)が、管理業を営む会社に求められることを定めているからです。

まず、法律の義務が「誰に」課されるのかを知ってください

ここは大事なところなので、先にお伝えします。

賃貸住宅管理業を営むには国土交通大臣の登録が必要ですが、管理戸数が200戸未満の場合は登録義務がありません(同法第3条第1項ただし書・施行規則第3条)。

そして、この後に挙げる4つの義務は、法律上の「賃貸住宅管理業者」=登録を受けて賃貸住宅管理業を営む者に課されるものです(同法第2条第3項)。200戸未満で登録を受けていない会社には、これらの義務は及びません。

地域に根ざした管理会社の多くは、200戸未満の規模です。登録がないこと自体は、法律違反でも、管理の質が低いことでもありません。国土交通省も、200戸未満の事業者について「社会的信用力を確保するにあたって登録を受けることが望ましい」と案内するにとどめています。

だからこそ、「法律で決まっているから、どこでもやってくれるはず」と考えないでください。次の4つは、登録の有無にかかわらず、契約前にご自身で確かめる価値があることです。国が「管理業の適正化のために必要」と判断して法律にした項目だからです。

1|契約前に、書面で説明があるか

登録業者には、管理受託契約の締結前に書面を交付して説明する義務があります(第13条第1項)。説明事項は施行規則第31条で11項目が定められています。

登録の有無にかかわらず、口頭だけで「だいたいこんな感じです」と済ませる会社は避けてください。報酬に含まれない費用や、責任・免責の範囲は、後から必ず問題になります。

2|業務管理者がいるか

登録業者は、営業所または事務所ごとに1名以上の「業務管理者」を選任しなければなりません(第12条第1項)。業務管理者は、契約前の説明、金銭の管理、帳簿、定期報告、入居者からの苦情処理などを管理・監督する立場です(施行規則第13条)。

「この営業所で、管理の実務を統括しているのはどなたですか」と聞いて、すぐ名前が出てくるか。これはひとつの目安になります。

3|報告の頻度と中身

登録業者には、管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごとに、および契約期間の満了後遅滞なく、管理業務報告書を交付して説明する義務があります(第20条・施行規則第40条第1項)。

年1回は法律上の最低ラインです。それより短い間隔で報告があるかどうかを聞いてみてください。

4|お金の分別管理

登録業者には、家賃・敷金・共益費などを自己の財産および他のオーナー様の金銭と分別して管理する義務があります(第16条)。前述のとおり、対象は建物の維持保全と併せて行う金銭管理です。

5|現場に、どれだけ早く行けるか

そして、地域の管理会社を選ぶ理由は、法律とは別のところにあります。距離です。

岩国市と下松市は、隣り合っていません。下松市が境を接しているのは、東が光市と周南市、北と西が周南市です(下松市公式)。岩国市は、その先にあります。

だからハピア不動産は、岩国と下松の両方に店舗を置いています。設備の故障や入居者様同士のトラブルは、その日のうちに人が行けるかどうかで、解決までの時間が変わります。

よくあるご質問

契約期間の途中でも、管理会社を変えられますか。

契約書の解約条項によります。まずは契約書をご確認ください。なお、登録を受けた管理会社が契約締結時に交付する書面には、「契約の更新又は解除に関する定めがあるときは、その内容」を記載することとされています(賃貸住宅管理業法第14条第1項第5号)。違約金の定めがある場合は、更新のタイミングに合わせる方が有利なこともあります。

入居者様の同意は必要ですか。

必要ありません。賃貸借契約の当事者はオーナー様と入居者様であり、管理会社はオーナー様から管理業務の委託を受けている立場だからです。ただし、家賃の振込先と連絡先が変わりますので、書面での通知は必ず行います。

賃貸借契約を結び直す必要はありますか。

原則として不要です。貸主はオーナー様のままで変わりません。契約書に記載された管理会社名・連絡先・家賃の支払先は変わりますので、通知書でお知らせし、契約内容によっては覚書を交わす場合があります。

敷金はどうなりますか。

旧管理会社が預かっている場合は、オーナー様へ返還されるか、新しい管理会社へ引き継がれます。入居者ごとの金額を一覧で照合することが重要です。ここが合っていないと、退去時の精算で食い違いが起きます。なお、登録を受けた管理会社は、維持保全と併せて受領した敷金を自己の財産と分別して管理する義務を負っています(同法第16条・第2条第2項第2号)。

サブリース(一括借り上げ)でも変えられますか。

管理委託より難しくなります。サブリースは法律上、オーナー様が管理会社に建物を貸している状態のため、借地借家法が適用され、オーナー様からの解約には正当事由が必要とされています。契約期間の満了に合わせる、条件の見直しを交渉するといった進め方になりますので、契約書を持ってご相談ください。

今の管理会社に知られずに相談できますか。

できます。今の管理会社への解約の通知は、オーナー様が「変える」と決めてから、オーナー様ご自身のご意思で出すものです。ご相談やお見積もりの段階で、こちらから今の管理会社へ連絡することはありません。ご相談の結果、「今回は変えない」という結論になっても構いません。

空室が多い状態でも、引き受けてもらえますか。

はい。空室があるからこそ、募集の見直しから始められます。他社で半年決まらなかった物件が、管理変更後10日で申し込みに至った例もあります。空室が出た場合は90日で埋めることを目標に、募集条件の見直し・設備の追加・ネット広告を組み合わせます。

家賃査定だけ、相場を知るだけでもお願いできますか。

大歓迎です。「将来のために今の相場を知りたい」「他社の査定と比べたい」という段階で構いません。周辺相場と成約事例をもとに、無料で査定書を作成します。

アパート一棟でもお願いできますか。

お任せください。入居者募集から契約手続き、家賃集金、クレーム対応、退去精算、建物の維持管理・清掃まで、一棟まるごと対応しています。

このほかのご質問は、ハピア不動産のよくあるご質問ページにもまとめています(オーナー様向けの「管理委託・家賃保証について」「空室対策・リフォームについて」の項目をご覧ください)。

まずは、契約書と直近の報告書をお持ちください

管理会社を変えるかどうかは、急いで決めることではありません。

ただ、今の状況を正確につかむことは、早い方がよいと思っています。契約書と直近の管理業務報告書、それと募集図面。この3つがあれば、今の管理が契約どおり行われているか、空室の原因が募集にあるのか建物にあるのかは、ほぼ判断できます。

そのうえで「変えなくてよい」という結論になるなら、それで構いません。私は、そう申し上げることもあります。

私は不動産の仕事を22年続けてきました。ハピア不動産は岩国・下松で125戸の管理をお預かりし、入居率は89.2%です(2025年末時点)。賃貸仲介は1,444件、売買仲介は206件のお手伝いをしてきました。
司法書士・税理士・リフォーム会社と提携していますので、相続で引き継いだ物件の名義の話、税金の相談、リフォームの見積もりまで、そのままおつなぎできます。

ご相談の方法

賃貸管理のご相談はお問い合わせフォームから承っております(お問い合わせ種別で「賃貸管理・オーナー相談」をお選びください)。
お電話は岩国店 0827-35-4123、下松店 0833-48-5123(9:30〜18:00・水曜定休)です。

いただいたお問い合わせには、翌営業日までにご返信します。

無理な営業はいたしません

ご相談いただいた後に、こちらから繰り返しお電話したり、ご自宅へ伺ったりすることはありません。

関連ページ

本記事の法令情報は2026年8月17日時点の賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(令和2年法律第60号)・同法施行規則・借地借家法の条文、および国土交通省の公表資料に基づいています。
空き家の統計は総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(令和5年10月1日現在)によります。管理受託契約の解約条件・違約金は契約ごとに異なりますので、実際のご判断は契約書をご確認のうえ行ってください。

監修

宅地建物取引士 竹之内 祐輔
(賃貸不動産経営管理士/FP3級・業界歴22年)

株式会社ハピア不動産(山口県知事(2)第3622号)

岩国店:山口県岩国市門前町3丁目15-25/TEL 0827-35-4123

下松店:山口県下松市望町4丁目1-10 2F/TEL 0833-48-5123

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